大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和45(オ)607 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人菊地政、同増沢照久の上告理由第一、二点について。

被上告人B1と同B2との間にいわゆる共同経営契約が成立し、右B2の資金援

助のもとに右B1が本件建物を建築所有するものであつて、両者の間に本件借地権

の譲渡がなされたものではない旨の原審の認定・判断は、挙示の証拠関係に照らし

て正当としてこれを肯認することができ、その判断の過程に所論の違法はない。そ

して、被上告人らのこの点に関する自白が真実に反し錯誤に基づくものである旨の

原審の認定・判断は、その挙示の証拠および認定にかかる事実関係に照らしてこれ

を肯認することができる。したがつて、原判決には所論の違法はなく、論旨は理由

がない。

同第三点について。

原審において、所論の証人Dの証人尋問が施行されていることは本件記録に照ら

して明らかであり、また、原判決の事実摘示には右の事実の記載がなく、理由中の

判断においても右証言の採否が明らかにされていないことは所論のとおりである。

しかし、本件記録によれば、右証人Dの証言内容は、本件建物の建築依頼者の調査

に関するものであつて、被上告人B1と同B2との間において本件建物の所有関係

の帰属を定めるべきいわゆる共同経営契約の内容に関するものではない。したがつ

て、右証言は、本件争点の判断に影響を及ぼさないものというべきであつて、原判

決の理由中において右証言の採否が明らかにされていなくても、右の瑕疵は、判決

に影響を及ぼすこと明らかな法令違背に当らないというべきである。それゆえ、論

旨は採用することができない。

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よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 関 根 小 郷

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 天 野 武 一

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